映画『いのちの食べ方』に衝撃を受けました

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映画『いのちの食べかた』

2008.02.11

■牛のポスター!?

今、僕の部屋には、銀色に縁取られた「牛」のポスターが部屋に貼られています。
それは、アート系の作品でもなく、女性の牛のコスプレ写真でもありません。
ある映画の、宣伝ポスターです。

いのちの食べかた_チラシ_表_1000.png いのちの食べかた_チラシ_裏_1000.png


その映画とは『いのちの食べかた』です。

LinkIcon『いのちの食べかた』公式サイト



いわゆるミニシアター系の作品ですが、昨年からロングランを続けるドキュメンタリー映画です。
渋谷の「シアター・イメージフォーラム」で上映していたのは知っていましたが、東中野の「ポレポレ坐」で上映されるまで待っていました。

テーマは、簡単に言ってしまえば「食」についてです。

「食」の生産や加工の現場の実態を、オーストリア人の映画監督、ニコラウス・ゲイハルターが独特の表現方法で、淡々とスクリーンに映し出します。

台詞はなし。
ナレーションもなし。
BGMもなし。
カメラワークも、フィックス(固定)ばかりで、ズーム(前後の移動)やパン(左右の移動)もしない。

シンメトリーなフレームには、牛、鳥、サーモン、パプリカ、トマト、キャベツ、アスパラ、ひまわり、岩塩などの生産や加工の現場が、スライドショーのように次々に登場します。
撮影現場は、詳しい解説がなかったので定かではありませんが、おそらくドイツやオーストリアなのではないかと思います。

この映像は、生産や加工の現場を初めて目にする人にとっては、生理的に衝撃的な映像かも知れません。
人によっては、吐き気をもよおす人もいるかも、です。
僕自身は、岩塩の採掘現場以外は、規模の違いはありますが、仕事上で体験済みなので、特に驚く場面はありませんでした。


■カルチャーショック!!

しかし、僕は、この映画で、とてつもなく、大きなカルチャーショックを受けました。

でも、僕が驚いたのは、その映像の内容についてではなく、その表現手法です。
台詞もナレーションもBGMもない、という手法も確かに驚きはしましたが、そのことではありません。

ネタバレになってしまうので、あまり細かいことには触れませんが、
「なるほど……!!!こういう表現の仕方があったのか……!!!」と。

この手の、最近のドキュメンタリー映画といえば、
マクドナルドのスーパーサイズのメニューのみを1ヶ月食べ続けるという、モーガン・スパーロック監督の『スーパーサイズ・ミー』や、
スーパーサイズ・ミー_2.jpg スーパーサイズミー_1.jpg

LinkIconスーパーサイズ・ミー

マイケル・ムーア監督の、『ボウリング・フォー・コロンバイン』『華氏911』『シッコ』や、
ボウリング・フォー・コロンバイン.jpg 華氏911.jpg シッコ.jpg

LinkIconマイケル・ムーア

アルバート・アーノルド・ゴア・ジュニア監督の『不都合な真実』などが知られるところです。
不都合な真実.jpg 不都合な真実_2.jpg

LinkIcon『不都合な真実』
LinkIcon『不都合な真実』

これらの作品には、スキャンダル的な表現、監督からの具体的なメッセージ、行動を促す扇動の意図がありました。

そして、その目論み通りに、作品はヒットし、マクドナルドはスーパーサイズの販売を中止し、アル・ゴアはノーベル平和賞を受賞するなど、実社会に大きな影響を与えました。
人々の観念、価値観に対し、とてもリアルで、強いインパクトがありました。

しかし、この『いのちの食べかた』は、インパクトはあるものの、何かを批判するわけでも、擁護するわけでもなく、スキャンダル的な表現も、監督からの具体的なメッセージもなければ、何かを扇動する仕込みもありません。

まぁ、中には煽られた人もいるかも知れませんが、基本的には観る人の解釈、価値観に委ねられています。

その1点に、僕は「くそぉ~!この若造の外国人監督、やるじゃんー!!!」という心地よい敗北感に打ちのめされ、降参の証に、普段は絶対に買わないパンフレット、ポストカード、ポスターを購入して、劇場を後にしたのでした……。


■初心忘るべからず!!

それから、これも、ネタバレになってしまいますが、牛を電気的ショックで気絶させ、その間に血抜きをするという、免疫のない人にとっては、きわめて残虐なシーンが登場します。
そのシーンを目撃した人は、怒りや哀れみの感情を引き起こされ、またある人はその瞬間からベジタリアンになろうと決心するかも知れません。

いのちの食べかた_パンフ_牛_1000.png

でも、僕自身は、感情的にならず、ただその事実を受け止めようと静観することを選択していました。

それは、仕事に取り組む上で、似たような場面に頻繁に遭遇しているので、既に免疫が十分にあったからです。

「人が生きるためには、他の生き物の生命を犠牲にしなければならない」

この事実について、毎日の食生活はもちろんですが、仕事の上で、いつも思い知らされています。

病害虫や雑草を農薬で防除すること。
森林を開墾して農地にすること。
農地から肥料や農薬が地下水や河川に流出すること。
家畜を屠殺して食肉にすること。
食物を大量に廃棄すること。

その事実を、自分自身がどう受け止め、消化すればいいのか?
気持ちが純粋だった若い頃は、その事実に思い悩むこともありましたが、今はもう、そのことに思い悩むことはありません。

僕自身の答えは、
犠牲になった生命に感謝して生命をいただくこと。
犠牲になった生命が成仏するように祈ること。

そして、それらの生命が無駄にならない生き方をすること……。

それが、すべて、でした。

具体的に、そのような生き方をする為に、僕自身は、生命の犠牲が最小限になるような農産物の栽培技術を開発し、普及することを生涯の仕事として選択していました……。

その初心を忘れないようにしよう!
そのために、ポスターを部屋に貼っておこう。
そう思ったのでした。

でも……

生命の犠牲を最小限にするために、本当に効果的には、食べ過ぎないこと、なんですよね、実は。
食欲のコントロール、これが一番の問題なんです!(苦笑)

格好つけてる場合じゃないんです。
食べ過ぎで太っているということは、多くの生命を犠牲にしている証しなんですから……。

それじゃ、結局はダイエットのためなのかよ……!!!
まぁ、そういう訳じゃないですけど、殺生は少ないことに越したことはない、そう思っています。

賞味期限偽装問題、産地偽装問題、中国産餃子中毒事件などで、「食」問題はタイムリーな話題ですし、「食」や「農業」に興味のある人には、是非とも観てもらいたいですね。

まだ間に合いますので、皆さんもいかがですか?

LinkIcon上映館

■上映日時:2008年2月2日から2月15日まで 15:00/17:00/19:00
■ポレポレ東中野:東京都中野区東中野4-4-1ポレポレ坐ビル地下
■料金:大人1500円 未就学児無料

LinkIconポレポレ坐

『天皇祭祀を司っていた伯家神道』

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古代からの高次元科学「おみち」(白川伯王家秘伝)が地球再生への新しい道を切り開きます。
日本の秘密「おみち」とは、霊能にあらず、最先端テクノロジーの未来系「デジタルナレッジ」のことだった。それはまた地球コアの生命体「クニコソタチノカミ」を鎮魂する超サイエンスでもあった。
古代より天皇家を支えた祭祀システムの全貌が、ついに明らかにされる!

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『農業経営者』2008年11月号

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月刊誌『農業経営者』の「経営者ルポ」で、すぎやま農場 杉山修一さんの記事を書かさせていただきました。
稚拙な文章ではありますが、お読みいただければと思います。

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『家庭菜園の実際』

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終戦直後に日本の食糧難問題を解決するために発刊された、まぼろしの名著がついに復活!!
新たな問題を抱える、現代日本の農業に関わるすべての人たち、新規就農を目指す人たち、家庭菜園でもプロ顔負けの作物を栽培したい人たち、必読の書。

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『新栽培技術の理論体系』

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日本の農業界に多大な影響を及ぼした、栄養週期理論の原典。
研究者、指導者、農業経営者、栄養週期理論を習得したい人向け。

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『大井上康 講演会録』

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本書は、大井上康氏が昭和25年2月15日に、埼玉県浦和市(現・さいたま市浦和区)に行った講演会の速記録を現代の用字用語に置き換えたものです。
大井上康氏の講演録で現存する唯一の貴重な書です。

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